マニ車とは?そのしくみと意味
マニ車は、マントラを何千回も印刷した長い巻物を収めた、チベット仏教の祈りの車です。中のマントラは、たいてい「オム・マニ・パドメ・フム」。伝統では、マニ車を時計回りにまわすことは、中に書かれた回数だけ、そのマントラを声に出して唱えるのとほぼ同じだとされています。だからマニ車は、お寺で、手の中で、川の流れの中で、風の中でまわり続けます。祈りが、昼も夜も続いていくのです。

この記事のポイント
マニ車には、マントラを何度もくり返し印刷した巻物が入っています。
中のマントラでいちばん多いのは、慈悲のマントラ「オム・マニ・パドメ・フム」です。
太陽の動きにしたがって、時計回りにまわします。
伝統では、1回まわすと中のマントラをすべて唱えたことになるとされています。
マニ車とは?
マニ車は、軸のついた筒で、金属、木、石、革などでできています。中には、マントラを印刷した長い紙が、芯のまわりにきつく巻かれていて、ひとつのマニ車にマントラが何千回も収められます。外側にも、チベット文字でマントラが書かれていることがよくあります。
チベット語では、収めているマニのマントラにちなんで「マニコルロ」と呼ばれます。マニ車は、チベット、ネパール、ブータン、ラダック、モンゴル、そして世界中の仏教寺院で見られます。
マニ車のしくみ
チベット仏教の伝統では、マニ車をまわすことは、祈りを声に出して唱えるのとほぼ同じだとされています。1回まわすごとに、巻物のマントラをすべて読んだことになるので、マントラを1万回収めたマニ車を1回まわせば、1万回送ったことになるのです。
マニ車は、太陽が空を動く向き、そしてマントラが書かれている向きと同じ、時計回りにまわします。巡礼者たちはお寺のまわりを時計回りに歩きながら、長く並んだマニ車をひとつずつまわしていきます。これは「コルラ」と呼ばれる習慣です。
「オム・マニ・パドメ・フム」の意味
「オム・マニ・パドメ・フム」は、6つの音でできた、サンスクリット語の短いマントラです。日本では六字大明呪とも呼ばれます。仏教で慈悲を表す観音菩薩(チベット語ではチェンレジ)のマントラです。よく「蓮の中の宝珠」と訳され、マニは宝珠、パドメは蓮を意味します。最初に現れるのは『カーランダヴューハ・スートラ』で、今では石に刻まれ、山の斜面に描かれ、祈りの旗(タルチョー)に印刷され、マニ車の中に巻かれています。ほかの神聖なマントラとその意味もどうぞ。
手持ちのマニ車の使い方
- ✋
右手で持つ
持ち手を軽く握り、おもりはくさりにぶらさげたままにします。
- 🔁
時計回りにまわす
手首で小さく一定の円を描いて、太陽にしたがうように、マニ車を時計回りにまわします。
- 🕉️
マントラを唱える
まわしながら「オム・マニ・パドメ・フム」をそっと唱えるか、心の中でマントラを抱いていましょう。
- 💗
やさしい願いを抱く
自分とすべての命への、思いやりの気持ちを保ちましょう。それが、この習慣の中心です。
- 🌏
いいことを分かちあう
終わったら、仏教で昔からそうするように、この習慣のいい力がみんなに届くよう願いましょう。
マニ車がまわるあいだに抱く12のやさしい願い
恋愛とパートナー
“私が愛され、自由に愛せますように。”
“私の大切な人たちが、みんな幸せでありますように。”
“すべての心が、やさしく包まれていますように。”
お金と豊かさ
“分かちあえるほど、十分すぎるほどありますように。”
“すべての命が、必要なものに恵まれますように。”
“いいことが、みんなに流れていきますように。”
仕事と生きがい
“私の仕事が、ほかの人の役に立ちますように。”
“私の道が、はっきりしていますように。”
“私が喜びとともに才能を使えますように。”
健康と心地よさ
“私が穏やかでありますように。”
“すべての命が安心していられますように。”
“すべての心が穏やかでありますように。”
マニ車の種類
手持ちのマニ車は、持ち手の先に小さな筒があり、くさりにおもりがついているので、手首をやさしくまわすだけでくるくるまわり続けます。大きなマニ車は、お寺の中に人の背丈ほどの高さで立っています。お寺の壁ぞいには、巡礼者がまわせるようにマニ車がずらりと並んでいます。流れる水でまわるもの、風でまわるもの、キャンドルやランプの熱でまわるものもあります。ひとりでにまわる電動のマニ車もあります。
水や風でまわるマニ車には、いちばん美しい考えがこめられています。まわす人がそこにいなくても、祈りは続いていく、という考えです。
マニ車のはじまり
チベットの伝統では、この習慣は、インドの偉大な仏教の師、龍樹(ナーガールジュナ)にさかのぼるとされています。歴史家たちは、中国の寺院の回転式の経蔵とのつながりも見ています。経蔵をまわすと、中のお経を読んだことになるとされたもので、日本のお寺でも「輪蔵」として見られます。いずれにしても、マニ車は何世紀ものあいだヒマラヤでまわり続け、今も毎日の暮らしの一部です。
マニ車から、デジタル版のマニ車へ
Attrayaの中にあるAmplifyは、ひとつの美しい考えを借りています。あなたが毎日を過ごしているあいだも、願いがまわり続ける、という考えです。仏教の修行ではありません。あなたの願いにあなたの名前をのせて、ひとつひとつを1秒に最大2,000回、宇宙に送ります。眠っているあいだも。デジタル版のマニ車のしくみを見るか、Amplifyで願いを送りはじめましょう。
マニ車を使うコツ
一定のリズムで
速くまわすより、ゆっくり均一にまわすほうがいいのです。そのリズムで、心を落ち着けましょう。
大切にあつかう
マニ車は神聖なものです。きれいにして、床に置かず、特別な場所にしまっておきましょう。
ほかの人への願いとともにまわす
中のマントラは、慈悲についてのものです。ほかの人の幸せを願うことも、この習慣の一部です。
くり返しにまかせる
マニ車の力は、くり返しです。あなた自身の言葉も同じです。ひとつの言葉を一日中くり返す方法はこちら。
マニ車:よくある質問
マントラを何度も印刷した巻物を収めた、軸つきの筒で、チベット仏教で使われます。マントラはたいてい「オム・マニ・パドメ・フム」。時計回りにまわすことは、マントラを声に出して唱えるのとほぼ同じだとされています。


